木型ってなーに?砂型鋳造の基礎知識。

みるいず

2019年01月26日 10:07

私共(株)Takayanagiはもともと、鋳造用の木型製作から創業した会社です。

…ただ。みなさんの中には、そもそも“鋳造用木型”ってなーに?という方が
多いんじゃないかでしょうか。
あまり一般の方にはなじみのない技術ですし、ね。

そこで今回は『あなたの知らない砂型鋳造の世界』というテーマで
あまりややこしくならない程度に、説明してみましょう。


溶かした金属を型に流し込んで作る技術、鋳造(ちゅうぞう)
そして、この鋳造で作られた製品を鋳物(いもの)と言いますね。
この鋳物を作る手順は、ざっとこんな感じになります。

手順(1)まず木型を作り、その木型から砂型を作る。
 作りたい製品の形にあわせて、まずは木型を作ります。



木型ができあがったら、それを分割し、
(鋳枠・鋳物枠ともいいます)に砂(鋳物砂といいます)を入れた中へ
埋め込み、それを固めます。
(この型のことを“砂型”といいます。)


手順(2)木型を外す。



 砂型ができあがったら木型を外し、砂型を組み合わせて
製品の型を作ります。


手順(3)砂型に金属を流しこむ。



 砂型が組みあがったら、溶かした金属を流し込むための穴(湯口)から
溶かした鉄やアルミニウムなどを流し込みます。


手順(4)砂型を壊す。



 流し込んだ金属が冷えて固まったら砂型を壊し、中の製品を取り出します。
あとは不要な部分を切断して、表面を仕上げたらできあがりです。


『鋳物の型は砂でできている』というと、驚かれる方も多いのですが
最後に型を壊して製品を取り出せるように、砂で型を作るんですね。

実はこれって、お寺の梵鐘(ぼんしょう)などにも用いられている
古代からある加工技術なんです。
(参考:ウィキペディア『鋳造』より)

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